雨の日も滑りにくく安心。マンション共用部の防水に施されたひと工夫

バルコニーやマンションの屋上で、表面がざらっとしている部分を見かけたことはありませんか?
一見すると汚れや劣化のように見えることがありますが、実はその場所の安全を守る工夫の一つなのです。
本記事では、日常の何気ない風景の中にある、防水のひと工夫についてご紹介します。
コラムのポイント
・廊廊下や階段など居住者が通る場所だけでなく、屋上でメンテナンスをする作業員の安全な歩行を支える役割もあります。
・滑り止め効果だけでなく、光の反射を抑えた質感に仕上がるため、建物の美観を損なわずに実用性を高められます。
Contents
足元の「ザラザラ」には理由がある

マンションでの現場調査の際、住民の方から「防水の表面がザラザラしているけれど、何か混ぜているのですか」と質問をいただくことがあります。
このザラザラは、表面に配合されたノンスリップ材(滑り止め材)によるものです。
弾性のあるウレタンゴム系のチップを仕上げ層(トップコート)に混ぜることで表面に微細な凹凸が生まれ、水に濡れても滑りにくい状態をつくります。
それにより、防水としての性能はそのままに、利用者の安心感や歩行の快適性を高めることができます。
【身近な場所にも】共用部の安全を守るひと工夫

この滑り止めの工夫は、一般的なマンションではこのような場所に施されています。
- 開放廊下や外部階段
- 各住戸のバルコニーやベランダ
- エントランスのスロープ など
雨の日でも滑りにくい。居住者の足元を支える安心感
雨が降って廊下やバルコニーが濡れてしまうと、足元が滑りやすくなり、不安を感じる場面もあります。
以下のようなシチュエーションでは、足元への注意がおろそかになりやすいため、特に注意が必要です。
- 傘や荷物で両手がふさがっているとき
- 階段を昇り降りするとき
- 洗濯物を干しにベランダへ出るとき
ノンスリップ仕上げを施しておくことで、こうした場面での転倒のリスクを低減することができます。
マンションの中でも、とくに転倒のリスクが高いのが外階段です。
階段の安全性を高める防水工事の種類やコストを抑えるポイントについて、こちらで解説しています。
メンテナンス時も安心。作業員の安全を守る
居住者の方が立ち入ることがない屋上などの場所でも、この滑り止めの工夫は施されています。
屋上の点検や清掃、設備のメンテナンスをする作業員が、安全に動けるように配慮されているからです。
管理者の方の視点に立つと、安全な作業環境を整えることは以下3つのメリットにつながります。
- 雨天時の作業における転倒事故を防ぐ
- 足元の不安を減らし点検の精度を高める
- 建物の安全管理体制を整える
メンテナンスに関わる人の安全性や利便性を高める工夫も、建物の維持管理に欠かせない配慮と言えます。
作業員の安全確保はもちろん、建物全体の寿命を延ばすためには定期的な屋上の点検が欠かせません。
劣化の原因や適切なメンテナンス時期についてはこちらをご確認ください。
ウレタン防水のザラザラQ&A

関防協がウレタン防水のザラザラについて、お客様からよくいただくご質問にお答えします。
Q ノンスリップ仕上げを追加すると、費用は高くなる?
A.材料や工程が追加されるため、平らな仕上げに比べるとわずかに費用が上がりますが、足元の安心感を高めるために選ぶ方が増えています。
| 項目 | 骨材仕上げの特徴 |
|---|---|
| 費用感 | 一般的な仕上げよりわずかに上昇 |
| 目的 | 転倒防止、歩行時の安心感向上 |
| 価値 | 長期的な事故リスクの低減 |
工事の際に少しの工夫を加えることで、住む方の安心感が向上し、建物の満足度を高めることにもつながります。
Q 見た目やお手入れへの影響は?
A.混ぜる粒子はとても細かいため、見た目の美しさを損なう心配はありません。
むしろ光の反射を抑えた落ち着いた質感になり、上品な印象の仕上がりになります。
表面が滑らかな床と比べると、多少の土埃が溜まりやすい側面はありますが、日常のお手入れに特段の支障はありません。
ただし、お手入れの際には1つ注意点があります。
表面の防水材を傷つけると防水性能の低下や劣化を早める原因となってしまうため、汚れが気になる場合は、デッキブラシのような硬いブラシは使用せず、水を流しながら柔らかいブラシやスポンジなどで優しく洗い流すようにしましょう。
防水は、暮らしの快適を守る技術でもある

防水工事の役割は、防水性能の確保だけではありません。
その場所を使う人への配慮や、建物の快適性を高めるための技術も詰まっています。
建物の維持管理は、そこで暮らす人たちの安心を支えることでもあります。
お住まいの共用部でこのザラザラを見つけたら、「この場所を使う人のための工夫なんだな」と思い出していただければうれしいです。
関防協は、防水工事の「エキスパート集団」です。

工事会社を選ぶのに不安を感じる方は、ぜひ関東防水管理事業協同組合(関防協)へまずはお気軽にご相談ください。
当協同組合は、主に関東にある防水改修の会社で形成されているグループで、東京・神奈川・埼玉・千葉・茨城・栃木・群馬の関東地域に限らず、山梨・静岡・長野・新潟にも支部があり、計191社の正会員がおります(2025年11月時点)。
また、年々進化し続けている防水工事についての教育活動も行なっており、適切な調査や提案ができる「防水改修調査診断員」の育成を実施しています。
「雨漏り診断をどこに依頼すれば分からない」「信頼できる施工会社の選び方が分からない」そんな方は関東防水管理事業協同組合へご相談ください。
当HPでは、防水改修調査診断員による無料診断も申し込みや、マップ上での施工店検索ができます。 少しでも防水に不安や不満を感じている方は、ぜひお気軽にご相談ください。


