〈関東のマンション所有者必見〉 “長期優良住宅化”が長持ちのポイント!概要からメリットまで解説

突然ですが、皆さんは「長期優良住宅化」という言葉を聞いたことはありますか?

最近、住宅業界で注目されているキーワードで、SDGs実現に向けて、国を上げて推奨されています。

しかし、まだまだ一般の方への認知度は低く、一体どんな意味を持つのか知らない方も多いでしょう。

そこで、今回は「長期優良住宅化」について、概要からメリット・注意点まで、詳しく解説します。

建物の“長寿命化”に興味のある方は、ぜひ参考にしてください。

このコラムのポイント
●住宅において、メンテナンスして住み続けられるようにする「長期優良住宅化」が進んでいます。
●長期優良住宅化リフォームの中でも、屋上防水工事は特に重要です。
●関防協は、防水のエキスパート集団です。大規模修繕をご検討中の方は、私たちまでご相談ください。




リフォームのキーワードは“長期優良住宅化”と“長寿命化”

「長期優良住宅化」とは、新築及び既存の建物を永続的に使いづけるようにすることを目的として、様々な観点で工事をすることです。

最近では、建物維持管理におけるメインコンセプトとして注目されています。

特に、既存建物のリフォームにおいては、今まで「劣化したところや不便なところを都度是正する」という考え方が主流でしたが、近年は「先を見据えてグレードアップして“長寿命化”を目指す」考え方へと変換し始めています。


既存建物を使い続けることは、SDGsの観点からも重要で、建物を解体する際に発生する産業廃棄物や、建設時に排出してしまう二酸化炭素量を削減できるとも言われています。

2009(平成21)年には、「長期優良住宅の普及の促進に関する法律」が制定され、条件を満たした住宅(戸建・共同住宅)を「長期優良住宅」として認定することを定めました。

法制定の一番の目的は、今まで続いてきた住宅の「スクラップ・アンド・ビルド」、いわゆる“フロー型”から、既存を生かし続ける”ストック型”への変換です。

「既存住宅を手入れしながら“長寿命化”し、ずっと住み続ける」

これこそ、建築業界・住宅業界における今後の課題と言えます。

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関東防水管理事業協同組合|コラム|〈マンションオーナー様必見〉建物の“長寿命化”には欠かせない「長期修繕計画」とは?メリットから活用方法まで詳しく解説



“長期優良住宅化”の具体的な内容は?どんなメリットがあるの?

では、建物を“長期優良住宅化”するということはどのようなことなのでしょうか?

ここでは、既存マンションをリフォームする場合について解説します。

長期優良住宅として認定を受けるためには、以下の目的を果たせるリフォーム工事を行わなくてはいけません。

〈劣化対策〉

木造の場合は、床下や小屋裏に点検口をつけるなど、劣化を確認できる設えが必要。鉄骨造の場合は、柱・梁・筋交などの主要構造部位について適切な防錆措置を行い、鉄筋コンクリート造は、コンクリート被り厚さを増やして耐候性を高めるなどの処置を行う。

〈耐震性の向上〉

耐震等級1もしくは、品確法に基づく免震建築物と同等の高い耐震性が必要。

〈省エネルギー化〉

断熱性を高め、一次エネルギーの消費量を抑える工夫を施す。

〈維持管理・更新を容易に〉

維持管理を確実に行えるように、給排水管を更新しやすいような仕組みを整える。

〈可変性〉

居室天井高さを2,400mm以上にし、空間用途をフレキシブルに変えられるようにする。

〈バリアフリー化〉

高齢者などに配慮した設備を整える。

〈居住環境の整備〉

周辺環境や関連条例に沿った建物にする。

〈維持保全計画の作成〉

構造耐力上主要な部分や、雨水の侵入を阻止する部分など、建物を存続する上で重要な部分について、定期的な点検・補修計画を立てる。


特に、最後に挙げた「維持保全計画の作成」については、建物の寿命を大きく左右するため、認定を受けるかどうかは関係なく、必ず行うことをおすすめします。

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関東防水管理事業協同組合|コラム|これからの建物は“長寿命化”がカギに。ポイントから対策方法まで徹底解説




マンションを“長期優良住宅化”するメリットとは?

長期優良化住宅

既存マンションなどを”長期優良住宅化”するメリットはいくつもありますが、その中でも特に重要なのが「建物が長寿命化する」という点です。

通常のリフォームよりも費用はかかるものの、建物を長く健全な状態に保つことができ、維持コストも削減できるため、長期的視点でみると決して損ではありません。

定期的に修繕計画に基づいたメンテナンスを行うことにより、徐々に建物の性能は向上します。

修繕工事概念図
(引用:国土交通省|長期修繕計画標準様式 長期修繕計画作成ガイドライン 長期修繕計画作成ガイドラインコメント



また、認定を受けるときちんとメンテナンスをしている証明となるため、賃貸として貸し出す際や売却する際にも有利に働くはずです。

賃貸物件の空き室でお悩みの方や、所有マンションがなかなか売却できないという方は、ぜひ“長期優良住宅化”リフォームを検討してみてください。


デメリットや注意点はある?

長期優良住宅化リフォームの難点は、ずばり施工費です。

通常の改修工事よりも費用がかかるため、尻込みしてしまうオーナー様は少なくありません。

実際に、平成28〜30年の二年間でリフォーム工事を経て認定を受けた共同住宅は、たった28棟に過ぎず、まだまだ実績は少ないのが現状です。

また、申請するにはインスペクション(建物現状診断)受ける必要もあるので、認定までの時間もかかります。

しかし、費用と時間をかけても“長期優良住宅化リフォーム”する意義は大きく、建物寿命全体で考えると、大きな負担とは言えないでしょう。

逆に、目先のコストなどを気にするあまり必要な改修工事を行わなければ、後々被害が拡大して、費用がかさんでしまう可能性も否めません。



屋上防水工事で実現できる“長期優良住宅化マンション”の3本柱

国土交通省が行ったアンケートによると、共同住宅における主なリフォーム工事の内容は、「省エネ」「劣化対策」がほとんどです。
(参考:国土交通省|長期優良住宅化リフォームに関する取組について

じつは、この2つの目的を同時果たせる工事があります。

それが「防水工事」です。

屋上などの防水リフォーム工事を適切に行うことで、構造躯体を雨水の影響から守り大掛かりな構造改修工事を阻止できますし、最近では断熱性を兼ね備えた防水工法も人気です。

つまり、防水リフォームこそ長期優良住宅化リフォームの“要”と言っても過言ではないのです。

防水リフォームを定期的に行うことで、建物の維持には欠かせない3つの目的を果たすことができます。

「維持管理」

こまめなメンテナンスで劣化の深刻化を防ぎ、長期運営が可能に

「劣化対策」

雨漏りなどを事前に防ぎ、使い手(住み手)ファーストの建物に

「省エネ化」

屋上断熱による省エネ化・快適性の確保



「そういえば、長い間屋上防水の手入れをしていない」
「雨漏りが気になる」
「建物の寿命を少しでも延ばしたい」…

このようにお考えの方は、ぜひ防水リフォームを検討してください。

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関防協は、防水工事の「エキスパート集団」です。

工事会社や工法を選ぶのに不安を感じる方は、ぜひ関東防水管理事業協同組合(関防協)へまずはお気軽にご相談ください。

当協同組合は、主に関東にある防水改修の会社で形成されているグループで、東京・神奈川・埼玉・千葉・茨城・栃木・群馬の関東地域に限らず、山梨・静岡・長野・新潟にも支部があり、計191社の正会員がおります(2019年11月時点)。

また、年々進化し続けている防水工事についての教育活動も行なっており、適切な調査や提案ができる「防水改修調査診断員」の育成を実施しています。

「雨漏り診断をどこに依頼すれば分からない」「信頼できる施工会社の選び方が分からない」そんな方は関東防水管理事業協同組合へご相談ください。

当HPでは、防水改修調査診断員による無料診断も申し込みや、マップ上での施工店検索ができます




まとめ|適切な屋上防水の改修を行えば建物が“長寿命化”

建物の長寿命化に欠かせない“長期優良住宅化リフォーム”ですが、その中でも屋上防水工事は建物の構造体を守る上でとても重要な工事です。

建物の「維持管理」「劣化対策」「省エネ化」の3つを実現したいという方は、ぜひ防水リフォームをご検討ください。

私たち関防協では、現状の建物調査も承っております。

「信頼できる業者がわからない」そんな方は、ぜひ関東防水管理事業協同組合のネットワークで信頼できる工事店を探してみてください。

都道府県別に登録業者を検索できるため、近くの工事店を簡単に見つけられます。少しでも防水に不安や不満を感じている方は、ぜひお気軽にご相談ください。



運営者情報

関東防水管理事業協同組合事務局

関東防水管理事業協同組合事務局

建設防水業界トップシェアの田島ルーフィングが主催する、改修工事に特化した工事店ネットワーク。
日々進化する防水工法や現場のニーズに合わせた最適な対応を行うため、施工技術者の育成にも取り組んでいます。
当サイトでは、マンションなどの一般住宅から店舗、大型ビルなど、さまざまな現場を見てきた防水のプロが豊富な知識と経験を活かして防水工事についてわかりやすく解説します。

主な資格
建築士 コンクリート診断士 宅地建物取引士 防水改修調査員

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