大規模修繕工事と専用使用部分(ベランダ等)の防水について

マンションのベランダは適切な防水対策が施されていないと、建物内部への漏水や躯体の劣化を招き、資産価値の低下につながりかねません。
また、防水工事が必要になった際、管理組合と区分所有者のどちらが対応するのか、責任範囲の正しい理解が大切です。
本記事では、マンションの大規模修繕工事における専用使用部分の改修について解説します。
コラムのポイント
・防水工事の責任と費用は原則として管理組合にありますが、日常的な清掃や過失による破損は居住者の責任です。
・ひび割れや水たまりなどの劣化サインを早期に見つけ、大規模修繕などのタイミングで計画的に行うことが重要です。
Contents
マンションのベランダ防水、責任の境界線はどこか

マンションのベランダは「専用使用権のある共用部分(共用部分でありながら特定の居住者のみが使用できる場所)」という特殊な位置づけであるため、修繕の責任と費用負担の境界線がわかりにくいと感じる方も多くおられます。
ここでは、責任の分担について解説します。
防水工事の責任と費用負担は管理組合
マンションのベランダは、廊下や階段と同じく、マンション全体で所有する「共用部分」として扱われますが、区分所有者だけが「専用で使う権利」が認められている場所です。
【ベランダ防水の扱い】
- 防水層の修繕は、建物の構造を保護するための工事
- ベランダは、個々のお部屋のリフォームではなく、管理組合が主体となって実施する大規模修繕のなかで計画的に実施される
- 費用は、居住者全員が積み立てている修繕積立金からまかなわれる
管理組合主導で行われる大規模修繕は、適切なタイミングの見極めが重要です。
修繕時期を決める要因については、こちらを参考にしてください。
居住者(区分所有者)の責任
防水工事の責任は管理組合にありますが、ベランダを利用する居住者にも、日常的な管理責任があります。
日々の使い方や管理の不備によって必要となる修繕は、個人の責任です。
| 責任の範囲 | 詳細 |
|---|---|
| 日常的な管理 | ドレン(排水溝)にゴミを溜めずに掃除するなど、きれいに使用し、故障がないように注意する |
| 個人の過失による修繕 | 排水溝の詰まりによる階下への漏水や、重いものを落として防水層を傷つけてしまった場合など、不注意による損傷は原則個人で費用を負担する |
| 大規模修繕時の費用 | 工事を実施する際、ベランダに置いている植木鉢などの私物を一時的に移動させる費用は、原則として居住者の方の自己負担となる |
とくにドレンの詰まりは、階下への漏水事故に直結しやすい箇所です。
ドレンのトラブル事例と対策について、あらかじめ確認しておきましょう。
マンションのベランダの改修工法と資産価値向上について

ベランダの防水工事というと、「雨漏りを防ぐ」「劣化箇所を直す」などの、マイナスをゼロに戻す作業をイメージされるのが一般的ですが、防滑性長尺塩ビシートとウレタン塗膜防水の複合工法による改修を行うことで、防水性と意匠性の向上をはかれます。
どのようなメリットが得られるのか、機能面・美観面の2つの視点から見ていきましょう。
課題1. 機能性(快適・清掃)
適切なメンテナンスは、単に雨漏りを防ぐだけでなく、ベランダの快適性を向上させます。
防水工事の際、滑りにくい仕上げ材を選択することで、快適で清掃しやすいベランダへと変わります。
居住者の方々が安心して気持ちよく過ごせるベランダは、マンション全体の満足度を高めるポイントです。

課題2. 美観(デザイン・資産価値)
マンションの見た目の美しさは、資産価値にも影響します。
劣化による色あせや、防水が剥がれているベランダは、マンション全体の古びた印象を強めてしまいます。
メンテナンスの際には、豊富なカラーバリエーションやテクスチャーを持つ防滑性長尺塩ビシート材の中から、マンションのデザインに調和する見た目のものを選びましょう。
定期的なメンテナンスでベランダを常に美しく保つことは、マンションの長期的な資産価値を守り、向上させるための投資になります。
関防協は、防水工事の「エキスパート集団」です。

工事会社を選ぶのに不安を感じる方は、ぜひ関東防水管理事業協同組合(関防協)へまずはお気軽にご相談ください。
当協同組合は、主に関東にある防水改修の会社で形成されているグループで、東京・神奈川・埼玉・千葉・茨城・栃木・群馬の関東地域に限らず、山梨・静岡・長野・新潟にも支部があり、計191社の正会員がおります(2025年11月時点)。
また、年々進化し続けている防水工事についての教育活動も行なっており、適切な調査や提案ができる「防水改修調査診断員」の育成を実施しています。
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